認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)での早期介入が重要です。
アルツハイマー病は生活習慣病の一つと考えられるようになりました。
生活習慣の改善や早い段階での介入によって、その発症時期を遅らせることや症状の進行を遅らせることができることが分かっています。予防には『早期発見』が重要です。
早ければ早いほど薬などに頼ることなく、日常生活の改善で予防することができます。
予防法には、栄養バランスの取れた食事や適度な有酸素運動、認知機能をアップさせる脳トレーニングなどがあり、認知機能の低下を改善する効果が認められています。
MCIスクリーニング検査
アルツハイマー病の前段階であるMCIのリスクをはかる血液検査です。
この検査では、アミロイドβペプチドを排除する機能を持つ血液中の3つのタンパク質を調べることで、MCIのリスクを判定します。
APOE遺伝子検査
アルツハイマー病や高齢者の認知機能低下に関与する重要な遺伝子のひとつにAPOE遺伝子があります。
このAPOE遺伝子には3つの型があり、それぞれの型によりアミロイドβペプチドへの防御作用の強さが異なります。
中でもAPOE-ε4型を持つ場合、アルツハイマー病を発症するリスクが高いことが分かっています。
APOE遺伝子検査では、APOE遺伝子型を調べることで認知症を発症するリスクを測定します。
最近もの忘れが増えてきた方
肥満や糖尿病などの生活習慣病の恐れがある方
50歳代以上の方
認知症発症者数は70歳代で急激に増えることが分かっています。
発症の約20年前からアミロイドβペプチドの蓄積が始まるため、自覚症状がなくても検査をお勧めします。
認知症への不安を抱いている方
健康診断と同様に、定期的に検査を受けることでご自身の状況を確認できます。
ご家族が異変に気付いた場合
軽度認知障害(MCI)の状態では本人にも物忘れの自覚がありますが、以前と様子が違うとご家族が気付いたときには、検査を受けることをお勧めします。
どちらの検査も検査結果が出るまで、2~3週間程かかります。
検査費用は窓口にておたずね下さい。
※健康保険を適用することはできません。